柴胡加竜骨牡蛎湯 (サイコカリュウコツボレイトウ)
概要
柴胡加竜骨牡蛎湯は、ストレスや精神的なショックなどによって高ぶった神経を鎮め、心と体のバランスを整える漢方薬です。処方名に含まれる「竜骨」と「牡蛎」は、心を落ち着かせる「重鎮安神薬(じゅうちんあんしんやく)」に分類され、精神的な動揺や興奮を鎮めるのが大きな特徴です。
こんな人におすすめ
- 比較的体力がある方
- ささいなことが気になり、不安やイライラを感じやすい方
- 動悸、息切れ、不眠などの症状がある方
- ストレスで眠りが浅く、夢をよく見る方
- 子どもの夜泣きや、かんのむし
- 高血圧に伴う不安、動悸、不眠
- みぞおちから肋骨の下あたりを押すと抵抗感や痛みがある(胸脇苦満)
- おへその上あたりで動悸を感じる(臍上悸)
効果・効能
柴胡加竜骨牡蛎湯は、ストレスなどによって乱れた「気」の流れを整え、胸のあたりの熱っぽさや、つかえ感を取り除き、精神的な興奮や動揺を鎮めます。
体力中等度以上で、精神不安があって、動悸、不眠、便秘などを伴う次の諸症:
- 高血圧の随伴症状(動悸、不安、不眠)
- 神経症
- 更年期神経症
- 小児夜泣き
- 便秘
構成生薬
柴胡加竜骨牡蛎湯は、以下の10種類(または大黄を含む11種類)の生薬から構成されています。
- 柴胡 (サイコ): ストレスを発散させ、気の巡りを良くする主薬。
- 黄芩 (オウゴン): 胸部の熱や炎症を鎮める。
- 半夏 (ハンゲ): 吐き気を鎮め、気の流れを整える。
- 桂皮 (ケイヒ): 体を温め、のぼせや動悸を和らげる。
- 茯苓 (ブクリョウ): 精神を安定させ、利水作用もある。
- 竜骨 (リュウコツ): 哺乳類の化石。心を落ち着かせ、精神不安や動悸を鎮める。
- 牡蛎 (ボレイ): カキの貝殻。竜骨と共に精神を安定させる。
- 人参 (ニンジン): 胃腸の働きを助け、元気を補う。
- 大棗 (タイソウ): 人参と共に胃腸を保護し、精神を安定させる。
- 生姜 (ショウキョウ): 胃腸を温め、吐き気を抑える。
- 大黄 (ダイオウ): 便通を整え、体内の熱を排出する。(※メーカーによっては含まれない場合があります)
服用方法と注意点
通常、成人は1日量を2〜3回に分けて、食前または食間に水またはぬるま湯で服用します。年齢、体重、症状により適宜増減します。
副作用
まれに以下の副作用が報告されています。
- 肝機能障害
- 間質性肺炎
- 発疹、発赤、かゆみ
- 食欲不振、胃部不快感
服用中に体調の異変を感じた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
出典
『傷寒論』 後漢時代に張仲景によって編纂された、急性熱性疾患の治療に関する古典医学書。
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