黄耆建中湯 (オウギケンチュウトウ)
概要
黄耆建中湯は、お腹を温めて痛みを和らげる「小建中湯」という処方に、「黄耆(オウギ)」という生薬を加えた漢方薬です。「建中」とは、中(体の中心である消化器系)を建て直し、丈夫にするという意味を持ちます。
体の内外の「気(エネルギー)」を補う作用があり、特に虚弱体質で疲れやすい方の体質改善によく用いられます。
こんな人におすすめ
- 体力がなく、非常に疲れやすい方(虚弱体質)
- 病後や術後で体力が衰えている方
- 寝汗をかきやすい方
- お腹が冷えて痛みやすい方
- 少し動いただけですぐに汗をかく、息切れがする方
- 皮膚がカサカサしがちな方、おできができやすい方
効果・効能
黄耆建中湯は、胃腸の働きを高め、体を温めると同時に、皮膚の機能を高めて汗の異常を調節する働きがあります。これにより、以下のような症状を改善します。
- 虚弱体質
- 病後の衰弱
- ねあせ
- 小児夜尿症
- 湿疹・皮膚炎、皮膚のただれ
- 腹痛、冷え症
構成生薬
黄耆建中湯は、以下の7種類の生薬から構成されています。
- 膠飴 (コウイ): 麦芽糖。お腹を温め、痛みを和らげる主薬。滋養強壮作用もある。
- 桂皮 (ケイヒ): 体を温め、気血の巡りを良くする。
- 芍薬 (シャクヤク): 血を補い、筋肉の緊張を緩めて痛みを鎮める。
- 黄耆 (オウギ): 気を補い、滋養強壮作用がある。皮膚の機能を高め、汗を調節し、皮膚の回復を助ける。
- 大棗 (タイソウ): 胃腸の働きを助け、精神を安定させる。
- 生姜 (ショウキョウ): 胃腸を温め、消化を助ける。
- 甘草 (カンゾウ): 諸薬を調和し、急な痛みを緩和する。
服用方法と注意点
通常、成人は1日量を2〜3回に分けて、食前または食間に水またはぬるま湯で服用します。年齢、体重、症状により適宜増減します。
副作用
まれに以下の副作用が報告されています。
- 偽アルドステロン症
- ミオパチー
- 発疹、蕁麻疹
服用中に体調の異変を感じた場合は、直ちに服用を中止し、医師または薬剤師に相談してください。
出典
『金匱要略』 後漢時代に張仲景によって編纂された医学書。
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