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葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

**葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)は、その名の通り、風邪薬として有名な「葛根湯」**に、**川芎(せんきゅう)辛夷(しんい)**という2つの生薬を加えた漢方薬です。

葛根湯が持つ「体を温め、発汗を促して風邪の初期症状を改善する」という基本的な働きに加えて、特に鼻づまりの解消に特化した処方となっています。

「葛根湯」との違いは?

  • 葛根湯: 風邪のひきはじめの悪寒、発熱、首筋のこわばりなどに使われます。
  • 葛根湯加川芎辛夷: 上記の症状に加えて、鼻づまり鼻炎、**副鼻腔炎(蓄膿症)**の症状が強い場合に用いられます。

どのような人に使われるか?

葛根湯と同様に、比較的体力がある「実証」タイプの人に適しています。

  • 体力は中等度以上
  • 風邪のひきはじめで、悪寒や発熱がある(ただし汗はあまりかいていない)
  • 鼻づまりがひどい
  • 鼻水にやや粘り気がある
  • 頭痛や頭重感を伴うことがある
  • 慢性的な鼻炎や副鼻腔炎に悩んでいる

効能・効果

体を温めながら、鼻の通りを良くすることに特化しています。

  • 鼻づまり、鼻炎: 鼻粘膜の血行を促進し、腫れ(うっ血)を改善することで、頑固な鼻づまりを解消します。
  • 副鼻腔炎(蓄膿症): 鼻腔の炎症を鎮め、膿の排出を助けます。
  • 感冒(かぜ)、アレルギー性鼻炎: 風邪や花粉症に伴う鼻づまりにも効果を発揮します。特に、体を温めると鼻の通りが少し楽になるようなタイプの方に適しています。

構成生薬

「葛根湯」の7つの生薬に、鼻症状に効く2つの生薬が加わった、合計9種類で構成されています。

  • 【葛根湯のメンバー】: 葛根(カッコン)、麻黄(マオウ)、桂皮(ケイヒ)、生姜(ショウキョウ)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)、芍薬(シャクヤク)
    • 体を温め、発汗を促し、首筋のこわばりや痛みを和らげます。
  • 【追加メンバー】
    • 川芎(センキュウ): 血行を促進し、痛みを鎮める作用があります。特に頭痛や鼻の奥の痛みに効果的です。
    • 辛夷(シンイ): モクレンの蕾。鼻の通りを良くする「通竅(つうきょう)」作用に優れており、鼻づまり解消の要となる生薬です。

服用にあたっての注意点

  • 西洋薬の鼻炎薬に含まれるような、眠くなる成分は入っていません。
  • 葛根湯と同様、体力が低下している方や胃腸が弱い方、汗をかきやすい方は服用に注意が必要です。
  • 高血圧、心臓病などの持病がある方は、麻黄の影響を考慮する必要があるため、必ず医師に相談してください。

「風邪はいつも鼻からくる」「鼻づまりがひどくて頭が重い」という方は、通常の葛根湯よりもこちらが適している場合があります。