防已茯苓湯(ぼういぶくりょうとう)
効能・効果
体力中等度以下で、疲れやすく、汗のかきやすい傾向があるものの次の諸症: 肥満症(筋肉にしまりのない、いわゆる水ぶとり)、むくみ、関節痛、多汗症
防已茯苓湯の解説
防已茯苓湯は、体内の「水」の巡りを改善し、余分な水分を取り除くことで、むくみや関節の痛みを和らげる漢方薬です。
特に、色白で筋肉がやわらかく、疲れやすい、いわゆる「水太り」タイプの方に適しています。体力がなく、汗をかきやすい、尿量が少ないといった特徴も見られます。
体のエネルギーである「気」を補いながら、利水作用(水分の排出を促す作用)を発揮することで、体に負担をかけることなく、むくみやそれに伴う体の重だるさ、関節の腫れや痛みを改善します。
含まれる生薬
防已茯苓湯には、以下の5種類の生薬が含まれています。
- 防已(ボウイ): 利水作用に優れ、関節や筋肉にたまった余分な水分を取り除き、痛みを鎮めます。
- 黄耆(オウギ): 「気」を補い、体のエネルギーを高めます。また、皮膚の機能を高めて、汗の量を調節する(固表止汗)作用もあります。
- 茯苓(ブクリョウ): 利水作用があり、胃腸の働きを助けながら、余分な水分を尿として排出させます。
- 桂皮(ケイヒ): 体を温め、気血の巡りを良くします。のぼせを鎮める効果もあります。
- 甘草(カンゾウ): 諸薬を調和させ、痛みを和らげます。
これらの生薬が協力し合うことで、エネルギーを補い、体を温め、余分な水分を排出するという3つのアプローチで、水太りやむくみ、関節痛などの症状を改善します。
類似処方との違い
- 防已黄耆湯(ぼういおうぎとう): 防已茯苓湯と構成生薬が似ていますが、防已黄耆湯はよりむくみが強く、膝関節の腫れや痛みが顕著な場合に用いられます。防已茯苓湯は、手足のしびれや痛み、めまいなど、より広い範囲の症状に対応します。