安中散(あんちゅうさん)
このページで扱う製品
ここでは、ツムラ安中散エキス顆粒(医療用)について、PMDA掲載の2023年12月改訂添付文書に基づいて説明します。安中散には複数の製品があり、効能・効果、成分量、用法・用量、注意事項は製品ごとに異なる場合があります。別製品を使用する場合は、その製品の最新の添付文書を確認してください。
効能・効果
この製品の効能・効果は、「やせ型で腹部筋肉が弛緩する傾向にあり、胃痛または腹痛があって、ときに胸やけ、げっぷ、食欲不振、はきけなどを伴う次の諸症:神経性胃炎、慢性胃炎、胃アトニー」です。添付文書上の体型や症状の記載だけで痛みの原因を診断したり、服用の適否を自己判断したりできるという意味ではありません。胃痛や腹痛の原因確認と治療は医療機関に相談してください。
成分
本品7.5g中に、下記の生薬から作られた乾燥エキス1.5gを含みます。
| 生薬 | 配合量 |
|---|---|
| 桂皮(ケイヒ) | 4.0g |
| 延胡索(エンゴサク) | 3.0g |
| 牡蛎(ボレイ) | 3.0g |
| 茴香(ウイキョウ) | 1.5g |
| 甘草(カンゾウ) | 1.0g |
| 縮砂(シュクシャ) | 1.0g |
| 良姜(リョウキョウ) | 0.5g |
用法・用量
通常、成人は1日7.5gを2~3回に分け、食前または食間に服用します。年齢、体重、症状に応じて調整される処方薬です。処方時の指示に従ってください。添付文書では、経過を観察し、症状・所見の改善が認められない場合は継続投与を避けるよう記載されています。
使用上の注意
- 甘草を含むため、血清カリウム値や血圧値への注意が必要です。他の漢方製剤などと併用する場合は、生薬の重複に注意してください。
- 甘草を含む製剤やグリチルリチン酸を含む製剤との併用では、偽アルドステロン症が現れやすくなり、低カリウム血症に伴うミオパチーのリスクも高まることがあります。服用中の薬を医師・薬剤師に伝えてください。
- 妊娠中または妊娠の可能性がある人には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与するとされています。授乳中の人は、治療上の必要性と授乳について医師に相談してください。
- 小児等を対象とした臨床試験は実施されていません。高齢者は生理機能が低下していることがあるため、減量するなどの注意が必要です。
重大な副作用として、偽アルドステロン症とミオパチーが記載されています。むくみ、血圧上昇、体重増加、脱力感、手足のけいれん・麻痺などの異常が現れた場合は服用を中止し、医療機関に連絡してください。発疹、発赤、かゆみなどが現れた場合も、添付文書に従って医師または薬剤師に相談してください。
強い腹痛や出血がある場合
突然の激しい腹痛、激しい腹痛が続く、吐血、血便または真っ黒な便がある場合は、漢方薬で様子を見ず、厚生労働省の案内に従って119番で救急車を呼んでください。日本消化器病学会も、潰瘍による吐血・黒色便や激しい腹痛は緊急受診が必要な症状として説明しています。
参考にした公式情報
- PMDA「ツムラ安中散エキス顆粒(医療用)」製品情報
- PMDA掲載の同製品添付文書(2023年12月改訂)
- 厚生労働省「こんな時は迷わず119へ」
- 日本消化器病学会「消化性潰瘍」患者さんとご家族のためのガイドライン 2023
情報確認日:2026年9月25日