生理痛(月経困難症)と漢方
月経中の痛みや不調で学校、仕事、日常生活に支障が出る状態は、月経困難症と呼ばれます。痛みの強さや場所だけで原因を自己判断することはできません。以前より痛みが強くなった、月経以外の時期にも痛む、鎮痛薬で十分に改善しない場合は、婦人科で相談してください。子宮内膜症など、原因となる病気の有無を調べることがあります。
治療の選択肢
日本産科婦人科学会の「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」は、機能性月経困難症に対する治療として、鎮痛薬(NSAIDsなど)、低用量エストロゲン・プロゲスチン配合薬など、漢方薬や鎮痙薬を挙げています。適した治療は診察結果や症状、希望、持病などを踏まえて医師と相談して決めます。
漢方医学では、月経痛を「気・血」の状態などから捉えることがあります。これは漢方医学の考え方で、痛みの原因を現代医学的に診断するものではありません。痛みの性質や経血の状態だけで「瘀血」などと自己診断し、処方を選ぶことは避けてください。
漢方薬について
当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、加味逍遙散などが婦人科領域で使われることがあります。ただし、名前を挙げた処方が、特定の痛み方や体質に必ず効くという意味ではありません。処方薬と市販薬で効能・効果や用法・用量、注意事項が異なるため、自己判断で開始・変更せず、医師または薬剤師に相談してください。
痛みが強い場合は、月経日、痛みの程度、出血量、使った薬とその効果を記録して受診時に伝えると、相談に役立ちます。
参考情報
- 日本産科婦人科学会「産婦人科診療ガイドライン―婦人科外来編2023」CQ305:機能性月経困難症の診断・治療。
- 厚生労働省「女性の健康づくり」
情報確認日:2026年9月25日