腰痛
漢方医学から見た腰痛
漢方医学では、腰は生命エネルギーを蓄える「腎(じん)」と密接な関係がある「腎の府」とされています。そのため、加齢や過労により「腎」の機能が低下する「腎虚(じんきょ)」になると、慢性的で重だるい腰痛が起こりやすくなります。
また、急性の激しい腰痛(ぎっくり腰など)は、血行が滞る「瘀血(おけつ)」や、筋肉の痙攣が原因と考えられます。さらに、冷えや湿気(寒湿)が体内に侵入し、気血の流れを妨げることでも痛みが発生します。これを「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」といい、天候によって痛みが悪化する方はこのタイプが考えられます。
腰痛に用いられる主な漢方薬
原因や体質によって、様々な漢方薬が使い分けられます。
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芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) 筋肉の急激な痙攣を和らげる作用があり、「こむら返り」の特効薬として知られています。ぎっくり腰など、急性の激しい腰痛にも頓服として用いられます。
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牛車腎気丸(ごしゃじんきがん) 「腎虚」による慢性的な腰痛の代表的な処方です。体を温め、「腎」を補うことで、足腰のだるさ、しびれ、むくみ、頻尿などを伴う腰痛を改善します。
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疎経活血湯(そけいかっけつとう) 血行を促進し、体内の湿気を取り除くことで痛みを和らげます。冷えや湿気で悪化する関節痛や神経痛、腰痛に広く用いられます。
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治打撲一方(ぢだぼくいっぽう) その名の通り、打撲による痛みや腫れを改善する漢方薬です。ぎっくり腰や打ち身など、急性の外傷による痛みに用いられます。
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桃核承気湯(とうかくじょうきとう) 「瘀血」を改善する作用が強く、比較的体力があり、便秘がちで、のぼせなどを伴う方の腰痛に用いられます。
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独活葛根湯(どっかつかっこんとう) 首筋や肩のこりを伴う、比較的上半身の痛みに用いられることが多いですが、寝違えや、寒さで悪化するような腰痛にも応用されます。