冷えによる手足の痺れ
漢方医学から見た手足の痺れ
漢方医学では、手足の痺れは「不通則痛(通ぜざれば則ち痛む)」の考え方に基づき、主に「気」と「血」の流れが滞ること(気滞血瘀)が原因で起こると考えます。特に、寒さ(寒邪)は血管を収縮させ、血行を著しく悪化させるため、痺れや痛みを引き起こす大きな要因となります。
また、体を温めるエネルギー(陽気)が不足している「陽虚」や、体を栄養する「血」が不足している「血虚」の状態では、手足の末端まで十分に気血を巡らせることができず、冷えや痺れが生じやすくなります。加齢に伴う「腎虚」も、足腰の冷えや痺れの根本的な原因となることがあります。
冷えによる手足の痺れに用いられる主な漢方薬
治療では、体を温めて血行を促進し、気血の流れをスムーズにする漢方薬が中心となります。
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当帰四逆加呉茱萸生姜湯(とうきしぎゃくかごしゅゆしょうきょうとう) 体を温める作用が非常に強く、手足の末端が凍えるように冷たく、激しい痛みや痺れがある場合に用いられる代表的な処方です。しもやけにも応用されます。
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牛車腎気丸(ごしゃじんきがん) 加齢に伴う「腎虚」が原因で、腰から下の冷え、痛み、痺れ、むくみなどが気になる場合に用いられます。体を温め、足腰の機能を補います。
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疎経活血湯(そけいかっけつとう) 血行を促進し、体内の余分な湿気を取り除く作用があります。冷えや湿気によって悪化する関節や筋肉の痛み、痺れに広く用いられます。
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当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん) 貧血傾向で、冷え性の方の痺れに用いられます。「血」を補い、血行を改善することで、末端の冷えや痺れを和らげます。
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桂枝加朮附湯(けいしかじゅつぶとう) 体力がなく、汗をかきやすい方の、冷えによる関節の痛みや痺れに用いられます。体を温め、発汗を調節しながら痛みを和らげます。