瘀血(おけつ)
瘀血とは?
瘀血(おけつ)は、漢方医学で用いられる病態・診断概念です。
日本東洋医学会は、漢方医学の「血(けつ)」の異常の一つとして瘀血を説明しています。ここでいう「血」は漢方医学の理論上の概念であり、現代医学の血液そのもの、血栓、静脈うっ滞、血液粘度などの医学的指標と同一ではありません。
- 日本東洋医学会: 漢方医学の基本概念「血および血の異常」
漢方医学ではどう判断する?
漢方医学では、一つの症状だけで瘀血と判断するのではなく、問診・舌診・脈診・腹診などの四診で得た情報を組み合わせて状態を評価します。
日本東洋医学会の解説には瘀血に関連する漢方医学上の所見が示されていますが、それらは漢方医学の診断枠組みの中で解釈する所見です。現代医学の病気を診断する検査所見ではありません。
したがって、皮膚・血管・婦人科・神経などの個別の症状や病名を、瘀血の診断徴候一覧として扱いません。 症状には現代医学上のさまざまな原因があり得ます。
「血流が悪い」「血液が汚れている」と同じではない
「瘀血」を「血行不良」「血液の汚れ」「老廃物が流れない状態」などに置き換えると、漢方医学の概念と現代医学の病態が混同されます。
このページでは、瘀血を現代医学の血液循環の異常として説明しません。血栓や静脈疾患などが疑われる症状は、漢方用語で自己判断せず医療機関で評価を受けてください。
漢方薬との関係
漢方医学では、瘀血という評価を処方選択の一要素として扱うことがあります。「駆瘀血剤」と呼ばれる処方群もあります。
例として次の処方がありますが、瘀血という言葉だけで自己選択するための一覧ではありません。
各製剤にはそれぞれ承認された効能・効果、用法・用量、禁忌・注意、副作用があります。症状や体質、併用薬によって選択が変わるため、自己診断・自己処方は避け、医師・薬剤師に相談してください。
医療機関へ相談した方がよい場合
瘀血という漢方用語に当てはめる前に、新しく出た症状、強い症状、長く続く症状、急に悪化した症状は医療機関で相談してください。
健康・医療情報は、一般論を個人にそのまま当てはめられるとは限りません。厚生労働省eJIMも、科学的根拠に基づく情報であっても個々の患者さんへそのまま適用できるわけではないと案内しています。
- 厚生労働省eJIM: ご利用にあたって
免責事項: このページは漢方医学の用語を一般向けに説明するもので、診断・治療・服薬の指示を目的としていません。症状がある場合や治療中の場合は、医師・薬剤師などの医療専門職に相談してください。
(確認日: 2026-09-30)